本山永平寺でも販売中!黒柿永平寺杉仕立 念珠〈22玉・正絹頭房〉の魅力

はじめに
仏教の信仰に欠かせないもののひとつが「念珠(ねんじゅ・数珠)」です。
お経を読むときやご供養のときに手にかける念珠は、信仰心を形に表す大切なもの。単なる飾りではなく、心を落ち着ける役割も果たします。
今回ご紹介する「黒柿永平寺杉仕立 念珠〈22玉・正絹頭房〉」は、曹洞宗大本山・永平寺でも取り扱われている念珠です。黒柿(くろがき)と永平寺杉という貴重な素材を組み合わせ、職人が丁寧に仕上げています。
この記事では、曹洞宗での念珠の正しい使い方や歴史、素材の魅力まで、分かりやすく解説します。
念珠は「坐禅」には使わない
曹洞宗の修行の中心は「坐禅(ざぜん)」です。坐禅とは、余計なことを考えず、ただ静かに坐ること。そのため、坐禅のときに念珠は用いません。念珠は「お経を読むとき」「ご供養や礼拝のとき」に使います。
坐禅と念珠を混同してしまう方もいますが、ここは大切な違いです。坐禅は心身をまっさらにする実践、念珠は祈りや供養を整えるもの。この両方がそろって、曹洞宗の信仰生活はより豊かになります。
念珠はどんなときに使うのか?
曹洞宗では、念珠は主に次のような場面で使われます。
-
お経を読むとき
般若心経などを唱えるとき、合掌した手に念珠をかけます。 -
仏前で礼拝するとき
仏壇やお墓の前で手を合わせるときに念珠を持ちます。 -
ご供養やお墓参りのとき
念珠を手にすることで、気持ちを引き締め、ご先祖様への祈りを形にできます。 -
日常生活の中で
普段から持ち歩くことで「仏の教えを忘れない」という気持ちを持ち続けられます。
つまり、念珠は「祈りを整えるためのもの」であり、坐禅とは別の場面で使うものなのです。
念珠の歴史的背景
念珠の起源は古代インドにさかのぼります。修行者たちは「マーラー」と呼ばれる数珠を用いて祈りを唱えていました。もともとは「祈りの回数を数えるため」の実用具でしたが、やがて精神を集中させるためのものとして広まりました。
その後、仏教とともに中国に伝わり、唐代には寺院で念珠が盛んに用いられるようになります。禅宗の僧侶も法要や礼拝で念珠を使い、信仰心を形にしました。そして日本に伝わると、平安時代から僧侶や貴族に広まり、やがて庶民の生活にも浸透しました。
お葬式や年忌法要のときに「手を合わせるときは念珠をかける」という習慣は、この長い歴史の中で自然に根づいたものなのです。
宗派ごとの念珠の違い
念珠は仏教全体で用いられますが、宗派によって使い方に違いがあります。
- 浄土宗・浄土真宗:念仏「南無阿弥陀仏」を唱える際に使う
- 日蓮宗:「南無妙法蓮華経」の題目を唱えるときに使う
- 真言宗:真言を唱える際に使う
- 曹洞宗:お経や礼拝・供養のときに用いる(坐禅では使わない)
このように、曹洞宗の念珠は「読経や礼拝を整えるもの」としての位置づけにあります。
念珠の作法
念珠の扱いには大きな決まりはありませんが、曹洞宗でよく見られる作法を簡単にご紹介します。
- 合掌する際は、両手に軽くかけて胸の前で手を合わせます。
- 房(ふさ)は下へ垂らして持ち、引っ張ったり絡ませたりしないようにします。
- 床に直に置かず、袋に入れるなど大切に扱うのが望ましいです。
- 迷ったときは菩提寺の住職に聞きましょう。
念珠を大切に扱うことは、仏さまやご先祖さまを敬う心を表すことにつながります。
黒柿(くろがき)の魅力
黒柿は、柿の木の中でもごく限られた部分にしか現れない「黒い縞模様」を持つ特別な木です。
- 一本の木から少量しか取れない
- 墨を流したような模様が美しい
- 古くから茶道具や仏具に用いられてきた
同じ模様は二つとないため、「世界に一つだけの念珠」としての価値があります。手に取るとしっとりとした感触で、礼拝のときに自然と心が落ち着きます。
永平寺杉の特徴
永平寺杉は、大本山永平寺がある福井県吉田郡永平寺町で育った杉のことを指します。清らかな水と厳しい自然環境で育つため、木目が細かく美しいのが特徴です。
永平寺の伽藍(がらん・お堂の建物)や仏具にも用いられてきた杉であり、黒柿と組み合わせることで、力強さと清らかさが調和した念珠に仕上がっています。
正絹(しょうけん)頭房の上品さ
念珠の印象を決める大きな要素のひとつが「房(ふさ)」です。この念珠には、絹糸を使った「正絹頭房」がついています。
正絹の特徴は…
- 自然な光沢がある
- しなやかで手触りがよい
- 清らかさを象徴する素材
房は礼拝のときに静かに揺れ、持つ人の所作を美しく見せてくれます。
「22玉」の意味
この念珠は「22玉」で仕立てられています。念珠には「必ずこの数でなければならない」という厳密な決まりはありません。「22玉」というのは、持ちやすさや見た目のバランスを考えたデザインのひとつです。「日々手に取りやすく、祈りを続けやすいこと」が大切です。
念珠を選ぶときのポイント
「念珠の選び方」のポイントを、簡単にまとめます。
- 大きさ:手の大きさに合ったサイズを選ぶと使いやすい
- 色味:法事やお葬式では落ち着いた色合いが安心
- 用途:普段用と礼装用を分けると長持ちする
- 修理の可否:房替えや糸替えに対応しているか確認
黒柿と永平寺杉の念珠は、男女問わず落ち着いた雰囲気で使えるため、幅広い年代の方におすすめです。
贈り物としての念珠
念珠は、自分で使うだけでなく、贈答品として選ばれることも多いです。黒柿と永平寺杉を組み合わせた念珠は、年齢や装いを問わず長く使えるため、記念品や贈り物として喜ばれます。
就職・結婚・還暦といった人生の節目に贈られることもあり、贈られた方が日常で手に取るたびに送り主の気持ちを思い出せるのも、念珠ならではの魅力です。
永平寺で販売される念珠
永平寺は、道元禅師によって開かれた曹洞宗の大本山です。今も多くの修行僧が日々の修行に励み、世界中から参拝者が訪れる場所でもあります。
そこで取り扱われる念珠は、単なるお土産ではなく、信仰具としての意味を持ちます。永平寺で求めた念珠を手にすることは、禅の伝統と直接つながる体験でもあり、多くの方が心の拠り所として大切にしています。
日常生活での活かし方
念珠はお寺や仏壇の前でだけ使うものではありません。日常生活でも心を落ち着けるものとして活かすことができます。
- 仕事で疲れたときに、念珠を手にして深呼吸する
- お墓参りで使う
- 日常的に持ち歩き、信仰心を忘れないようにする
念珠は、「心を整えるもの」としても役立ちます。
念珠の扱いで気をつけたいこと
せっかくの念珠も、扱いが乱雑だと長持ちしません。一般的な注意点をまとめます。
- 汗や水に濡れたら柔らかい布で拭く
- 床や机に直に置かない
- 房が絡まないように小袋に入れて保管する
- 長期間使わないときは、湿気の少ない場所に保管する
こうした基本的なお手入れで、念珠は長く美しく保つことができます。
念珠を持つことの心の意味
念珠は、「手を合わせる心を形に表すもの」です。
日常でふと念珠に触れたとき、自分の心を静かに見つめ直すきっかけにもなります。
忙しい現代社会だからこそ、念珠を持つことで「立ち止まり、心を整える時間」をつくることができます。
まとめ
「黒柿永平寺杉仕立 念珠〈22玉・正絹頭房〉」は、曹洞宗の信仰を支えてくれます。
- 坐禅には使わず、読経・礼拝・供養に用いる
- 黒柿は唯一無二の木目を持つ銘木
- 永平寺杉は清らかな自然に育まれた特別な木材
- 正絹頭房は上品さを添える
- 念珠を使うことで祈りの時間が深まり、日常生活にも安心感を与える
曹洞宗の教えを生活に取り入れたい方にとって、「黒柿永平寺杉仕立 念珠〈22玉・正絹頭房〉」は最良の一本となるでしょう。